周りの目を気にして精神科に行っていた話
正直に言うと、私は自分がうつ病になるまで、精神疾患に対してかなり偏見を持っていました。今振り返ると、その原因は単純で、「よく知らなかった」だけだったんだと思います。
そして皮肉なことに、その偏見が、いざ自分が苦しくなったときに自分自身を追い込むことになりました。
うつ病になってから、病院に行くのが本当に嫌だったんです。病院そのものが怖いというより、「精神科に通っている」ということを、他人に知られるのがとにかく嫌でした。
今回は、そんな当時の自分の気持ちや体験を、少し肩の力を抜いて書いてみようと思います。
精神科に通っていることがバレたくない

当時の私は、とにかく精神科に通っていることを誰にも知られたくありませんでした。理由をうまく説明できるわけじゃないんですが、「バレたら何か面倒なことになる気がする」と、ずっと思っていたんです。
例えば、知り合いに見られたら変に気を使われそうだな、とか。仕事関係の人に知られたら、仕事に影響が出るんじゃないか、とか。そんな想像ばかりが先に立っていました。
今思えば、かなり被害妄想に近かったと思います。実際には、大人ならそこまで踏み込んでこないんですが、当時はそれすら冷静に考えられない状態でした。
その結果、知っている人に会う可能性を避けるため、生活圏からかなり離れた病院に通うことになりました。通院するだけでも体力的・精神的にしんどかったので、本当は近い病院の方がよかったはずなんですが、「バレたくない」がすべてに優先されていました。
偏見が払拭できるまで

ここまで強い偏見を持っていた私ですが、それが一気になくなったわけではありません。いくつかの経験を重ねる中で、「あれ?思ってたのと違うな」と感じることが増えていきました。
- 実際に通院してみて
精神科に通い始めてまず思ったのは、「あれ、普通の病院じゃん」ということでした。待合室も特別な雰囲気はなく、周りにいる患者さんも、ごく普通の人たちでした。「普通」という言葉が正しいかは分かりませんが、少なくとも、怖い場所でも異世界でもなかったです。 - 病院の雰囲気について
精神科って、もっと暗くて重たい空気の場所だと思っていました。でも実際は、内科や皮膚科と大して変わらない、「ただの病院」でした。スタッフの方も明るくて、拍子抜けしたのを覚えています。 - 病気について知ったことで
私は本を読んで、うつ病やメンタル疾患について勉強しました。誰でも一定の確率でなる可能性があること。性格の問題ではなく、きちんと治療すれば良くなっていく病気だということ。
こういうことを知っていくうちに、「これは気合の問題じゃないんだな」と思えるようになり、少しずつ偏見が減っていきました。 - リワークに通ったとき
リワークに通うようになると、本当にいろんな人がいました。すごく個性的な人もいれば、「この人、普通に会社にいそうだな」という人もいます。それって会社や社会でも同じですよね。「病院に来ている人」と「社会で働いている人」に、実は大きな違いはないんだな、と感じたとき、気持ちがだいぶ楽になりました。
偏見や周りの目よりも自分の命を大事に

今思うと、私の場合は「自分自身の偏見」が一番の足かせだった気がします。そのせいで、うつ病のことや日常のしんどさを、誰にも相談できませんでした。
結果として、治療のスタートも少し遅れてしまったように思います。
人って、知らないものに対しては、どうしても怖さや偏見を持ってしまいます。それ自体は、ある意味自然なことなのかもしれません。
でも、知っていくことで、体験していくことで、その見え方は確実に変わります。
うつ病になったことは、正直つらかったし、できれば経験したくありませんでした。それでも、偏見を一つ手放せたことや、いろんな人をフラットに見られるようになったことは、人生的にはプラスだったと思っています。
これからも大変なことはきっとあります。でも、無理せず、自分のペースで、生きていけたらいいなと思っています。
まとめ
- 精神疾患への偏見は、知らないことから生まれやすい
- 実際に知ってみると、思っていた世界と違うことが多い
- 周りの目よりも、自分の心と命を大事にしてほしい


